カオハガン島
カオハガン島(その1) 2014年10月5日分
知る人ぞ知る『カオハガン島』。先月行ってきました。何ともいえずいい島・いい旅でした。
出会いは1冊の本
5年ほど前、東京の広尾(港区かな・高級住宅があるところ)を歩いているときにふらっと入ったステキなお店。目を引いたのは、変わった小物と明るく鮮やかな色の絵柄のキルテングの敷物。それを気に入って衝動買いしてしまったのです。2畳分くらいの大きさで値段も決して安くありませんでした。
私「これは有名な方の作品ですか」
お店の人「いいえ、これはセブ島の近くのカオハガン島というところで島民がみんなで作っているんですよ。10年以上前に日本人が買った後楽園球場くらいの島ですよ」
「ヘーイ、島を買ちゃったんですか・・・。それにしてもすごく素敵なキルテングですね。こういうの見たことないですよ」
「そうでしょう。世界中から注目されているんですよ。実はね、いろいろ理由があるんです。・・・・」
と話してくださったのが、おもしろかったのです。そして、
「そんなに興味を持ってくれたなら、この本をあげましょう。ぜひ読んでみてください」
と、店主さんが1冊の本をただでくださったのです。
その本が『何もなくて豊かな国』南海の小島カオハガンに暮らす崎山克彦著、新潮文庫だったのです。
一度行ってみたいと
あっというまにその本を読んで、私は心が弾みました。小さな島に島民が数百人住んでいて、それを買った日本人の崎山さんという人が、島民に惚れ込み、島民と一緒になって自然を守りながら何かをやっている。現在の日本では考えられないような生活をしている。作り事の映画を見ているような感覚だったが、素のままで今でもそのように生活し生きているというのである。
“いつか行ってみたい”と、ずっと思っていたのでした。
念願叶って
“欲張り”ってありがたいもので、行きたい行きたいと思っていると叶うものなのですね。3泊でしたが満喫しました。人間にとって何が大事かという根源を考え直すような場であり出会いでした。たまたま同行になった一人旅の若い女性は最初は暗い顔だったのですが、帰る時には輝いていました。「生きているのが嫌になって、それでここに来ました。ここにきて何かが分かりました・・・。涙・涙・・・」と。
何回かに分けて紹介します。