ガルーダ 第1陣帰国?
ガルーダ 第1陣帰国? 11月25日分
2008年にインドネシアからEPA(経済連携協定)で来日した第1陣の候補者は、来年2月の看護師国家試験で不合格の場合、帰国しなければなりません。第1陣の看護師候補者は104名。その内もうすでに帰国した人は12名、昨年度の合格者が2名なので、今回の受験予定者は90名です。次回の国家試験でどの程度合格するかをさまざまなところが予測していますが(ガルーダ・サポーターズにも良く質問されます)、誰もわかりません。しかし、かなり多くの候補者は不合格になるでしょう。
それについての候補者の反応は、私の推定では以下の3群に分かれます。
①何としても合格したい←一生懸命勉強←受け入れ側も一生懸命応援
もし、不合格になっても翌年なんとか受験するように再挑戦したい。
②がんばっているが、不合格ならやむをえない。帰国する。帰国後、日本でのキャリアが母国でどう扱われるのか(看護師キャリアに認められるのか、そうでないのか)が心配。
③合格の可能性がほとんどない。どちらにせよもう帰国することを決めている。家族が恋しい。
ガルーダ・サポーターズの提案・要望
ガルーダ・サポーターズでは、今年の1月14日に『政策提言』を記者会見して発表しました。(詳しくは、http://garuda-net.jp 参照)大きくは2つの内容で、一つは根本的にこの制度は大幅に見直したほうがよいということ・その内容を提案していること、2つ目には、現在来日している候補者の特別な対策をとるべきでその内容を示しています。
先日の役員会議でも再度確認して、特に第一陣の来日看護師候補者について次のような内容でアピールしていこうということで動き始めました。
以下がその内容です。
1 国家試験実施方法に関する特別な措置(時間延長)
日本語を母国語としない外国人候補者に対し、事前に十分な日本語学習期間が確保されなかったことを考慮し、試験時間の延長などの措置を講ずること (約60分)
2 在留期間の延長
2011年の国家試験が不合格となった場合でも、候補者本人および受入病院がともに延長を希望するときには、国家試験再挑戦のために一年間の在留期間延長を認めること
3 帰国後の受験機会の確保
やむを得ず帰国する場合であっても、日本の看護師国家試験受験資格が認められ、日本で3年以上の実務研修を修了した候補者が、帰国後も日本の国家試験に再挑戦できるよう、ジャカルタなどインドネシア国内主要都市に試験会場を設けること
国外における試験会場の設定が困難な場合は、国家試験受験のための日本までの渡航費用の一部を助成すること
外務省で日本語研修追加の予算化
外務省が『元気な日本復活特別枠政策』として提案し、「EPAに基づく外国人看護師・介護福祉士候補者に対する追加的日本語研修」を予算化する方向で調整中。当団体として、何度か外務省の担当の方と情報交換会を行い、実態とあるべき姿と要望などを伝えたことも大きな要因になったものと見られます。
本件制度の維持改善のためには定の日本語能力を有する候補者が応募する仕組みとすることが必要不可欠。今後,協定上の6か月に加え,下記のとおり,現地で候補者(応募予定者を含む。)に対し日本語研修を実施すべく調整中。
【22年】来年4~5月頃に訪日予定の候補者に対する追加的日本語研修来年4月に研修開始予定の看護師・介護福祉士候補者を対象に,マッチング後,訪日前に2~3か月間程度(最大420時間),インドネシア及びフィリピンにおいて追加的な日本語研修を実施する予定。
【23年】再来年以降に訪日予定の候補者に対する追加的日本語研修(予算要求中)度国際交流基金による日本語講座展開の一環として,インドネシア及びフィリピンにおいては,看護師・介護福祉士候補者応募希望者を対象に,マッチング前を念頭に,訪日前に6か月間(合計900時間程度),追加的な日本語研修を実施する予定。来年度概算要求「元気な日本復活特別枠」要望で予算計上。
内閣府・インドネシア大使館の方々にもお会いして
実は、この間、この問題について政府関係者(内閣府など)と、またインドネシア大使館の方とお会いする機会があり、不合格になった候補者を本当に帰国する方向でいいのかどうかなどの論議をしました。どの程度合格する可能性があるのかの検討がつかない、どういう方向性がいいのかを把握することが困難であるという話からはじまって、当団体として考えていること、把握している情報など伝えました。上記の要望の内容もしっかりと伝えました。
どうなるかは、分かりませんがさまざまな心配の当面の解決・改善に向けて動き出したという印象です。
ガルーダ・サポーターズは小さな団体ですが、それなりに大事な役割を果たしていると思います。サポーターズの会員のかた、役員が多彩・多才の力の結集だと思います。資金不足なので何卒ご寄付をお願いします。詳しくはHPを。
大阪会場での国家試験対策講習会のホームステイにご協力を
10月は東京で講習会を行い、13名の候補者が受講しました。九州からの参加もあり12名の候補者をホームステイでお迎えしました。講習会もそうですが、ホームステイも双方とてもよかったようで感謝の手紙などが届いています。
12月28日~30日は、大阪での合宿講習会です。その申し込みがすごく多いんです!昨日現在でなんと36名の受講申し込みです。うれしい悲鳴なのですが、ホームステイ先がその分見つかるかどうかが不安になっているところです。このブログをご覧の方、大阪の方はもちろんのこと、大阪に知り合いがいて何とか協力しようという方をご紹介ください。暖かく迎えてくれて2泊・夕食1回・朝食2回をお願いしたいのです。東京で受け入れてくださった熟年のご夫妻は、「初めて会うインドネシア人の方で、日本語のうまいし話が弾んだ。遠い国から来て一生懸命勉強している姿に、自分たちもがんばらなければと思った。手紙で交流が続いている」などといっていました。とても貴重な国際交流の機会になるかと思います。
可能性がある方は、どうぞ、私のメールに連絡を!