ガルーダ 飛び立つ!

ガルーダ 飛び立った!   6月15日分

 昨年末からずっとかかわってきた『ガルーダ・サポーターズ』という団体が、6月14日に正式に設立しました。私にとって、2,009年6月14日は忘れられない日になるでしょう。
 その日、東京・広尾のJICA地球広場は申込者よりもはるかに多い入場者に沸き立ちました。会場に入って誰も知っている人がいないという状況がほとんどのようだったようです。日曜日なのに外務省はじめ行政の方、これからフィリピン人やインドネシアの第2陣を受ける施設の方、日本語教育を心配している日本語教師の方々、インドネシアに縁がある人・看護師・介護福祉士、マスコミ人、研究対象にしている多数の大学院生、大学教師の方々、商社マン・・・。多様な立場の方が集まってくださいました。
 
35人もの、インドネシア人候補者が!
 当会として招待したのは、茨城県の介護施設で研修・就労しているエカさん(22歳、男性)のみ。エカさんは噂によると、タレント志望(看護・介護の研修終了後)といわれるほど、歌や踊りが上手。にこやかな笑顔で会場を和やかにしてくれる。民族衣装を大使館から借りて素晴らしい芸を披露してくれた。
 ところが、どうしたわけか、関東周辺に就労・研修しているインドネシア人候補者がおおよそ30数人当日遊びに来てくれたのです!! 関東だけではなく、兵庫や鳥取からも来てくれたのです。それはこの会のためというよりは、「東京に一度遊びに行きたいと思っていた」ということもありますし、「みんなと久しぶりに会いたい」とあちこちから自分のお金で集まった同窓会のようなものだと思います。役員もびっくりです・・・。
 久々に集まったみなさんの顔は、うれしそうでした。何ともいえない表情で再会を楽しんでいるように見えました。
 そして、会の報告「候補者たちはガンバッています」という場面では、みんなが壇上に立ち、歌・踊り・伝統芸能など約40分間に渡って会場のみんなを魅了する一時でした。私や移民政策研究所所長の坂中先生まで壇上に誘われていっしょに踊ってしまいました。
 いっしょに踊った私は、楽しかった!!
 みんなが言うんです! また、みんなが集まる機会を作ってください!! と。 サポーターズとしては、関東でも関西でも実施しなければ!  早速、関西開催の実行委員会が発足しました。

在日インドネシア人のサポーターズの方の発言に驚き!!
 私は、この「ガルーダ・サポーターズ」の動きをする中で、落ち込みました。誰にも言えず一人で落ち込み、“どうして思うようにいかないのか”、“どうして批判を浴びなければならないのか”と小さくなっていました。そんな時、私を一番、まっすぐに勇気付けてくれたのは、丹マウラニさんです。彼女は、在日20年で日本語は私より上手です。早稲田大学留学生でその後、日本人と結婚して2児の母です。今回、「ガルーダ・サポーターズ」準備会と知り合い、全面的に支援者となって動いてくださっている方です。気持ちをストレートに伝えてくれます。とにかく優しいのです。
 3月から来日候補者からのSOS相談コールを受けてくれて、私たち事務局といっしょになって対応してきました。いわゆる同志のような存在です。
 6月14日の設立のつどいのときに、壇上に立ったマウラニさんの発言は、目を丸くしました。「来日した候補者たちは、詳しい情報をもらっていないのです。そして落ち込み苦慮しているんです! 私はいいたいのです。送り出す側のインドネシアの政府はもっとしっかりやってください! モノを輸出するのではないのです! 人間が動くのです。 きちんと情報を提示してください! 私は政府の対応に怒りにも似た感情でいっぱいです!!」
 迫力がありました。私などが絶対にいえないことをマウラニさんははっきりといっていました。私はつくづく思いました。遠慮しないで、誰にでもきちんと言っていかなければいけない! そうしないと来日した人、そしてそれを受けた側の両者が苦慮するだけだと!

無理があるやり方  大幅な修正が必要!
 当日、私も報告しました。それは「SOS相談コール」「アンケート調査」から見えてきたことを報告しました。詳しくは述べませんが、今のこのやり方・EPAの仕組みは来日者も受け入れ機関にとってもとても無理があるやり方であるとういうことです。大幅な修正が必要なのではないかと思っています。団体として、次期、提言をしていければと思っています。
 
とてもいい会だった

 会合の時間が長引いて迷惑をかけたことは申し訳けありませんでしたが、193名が集まり、中身の濃い報告が続出し、他のどの会合よりも情報量が多い内容だったのではないかと思います。
 この会の出発をずっと準備してきたものとして、『ガルーダが飛び立った!!・・・』という達成感・安堵感で胸がいっぱいです。ガルーダは、飛び立ったからには、自分の力で飛び続けるのをみんなで応援していければと思います。

 詳しくは、ホームページに載せていきます。あと10日ほどでホームページが一新すると思いますので乞う期待! またこの場でお伝えします。6月14日の詳しい資料などが必要な方は、私のメールに連絡を下さい。特別に送ります。(Email info@miyazaki-wakako.jp)