バテイック? ジャワ更紗?
バテイック? ジャワ更紗? 1月25日分
インドネシアという国とはほとんど縁がありませんでした。それが、ひょんなことで“縁”が芽生えました。それは、2008年夏からです。EPAでの看護候補者・介護福祉士候補者が来日した時であり、私がわけわからずインドネシアに現地視察調査に行ったときです。
私は、それ以降、ほとんど知らなかった『インドネシア』という国に魅力を感じ、親しみをこめて見つめ、接し続けてきたという状況です。この間、3回訪問しました。
バテイック?
我が家での会話。
「ジャワ更紗っていいなあ」
「バテイックじゃないの?」
「いや、昔から、ジャワ更紗っていうのは、有名な伝統的な染物というか、そういうものだよ」
「バテイックじゃないの? 私も買ってきて着ているよ。茶色といろんな色で独特にロウケツ染めで仕上げた・・・。素敵だよ」
「バテイック? ジャワ更紗? どこが違うの?」
ということで、インターネットで調べてみたら、何と、それが同一のものだということがわかったのでした。
生まれるときにも、そして亡くなったあとも・・・
昨年11月にジャカルタに行った時に知り合ったすばらしい女性がいます。個人情報保護法があるので詳しくお伝えできませんが、とにかくきれいで素敵でインドネシアでがんばっている日本人の女性の方なんです。ご縁があって交流が始まったのですが、その彼女から年末に手紙とバテイックが届いたんです。その手紙の中に書いてあった中味を紹介します。
『インドネシア人は、出生時バテイックに包まれ、ゆりかごとなり、おんぶ紐となり身を包み、寝具となり、そして、ご遺体を包んで土に還ります』
『テーブルクロスにもなり、帯揚げもシックに仕上がるでしょう。巾着やタンクトップはいかがでしょう』
と、一枚の布が多様な可能性を秘めていることとを紹介してくれました。
すごい!!
まさに、「ゆりかご」から「墓場」「墓地」まで~
ご遺体を包む布にもなるんですね~
それほど、生活に密着していて身近なもの。
正装もバテイック。
普段着もバテイック。
インドネシアって、日本人の私たちが、たぶん理解できない価値観・美的感覚・人生観を持っているのかなあ~。
3・11以降、多くの日本人が、自分自身や生活・生き方を見直しているとき・・・。
私たち日本人の価値観・生き方を見つめなおしてみてはどうだろう。
また、ちょっと、別な国・価値観に触れてみてはどうだろう。
そんなふうに思いました。