ヘルプマン!
ヘルプマン! 1月25日分
新年の挨拶状の中に、色平哲郎先生からのものがありました。「年末年始は、バングラデシュとラオスでした。ラオス、200キロ、メコン河を船で下りました。乾季で渇水でしたが、これには中国領の上流ダムの影響も大きいようです。ところで、別件ですが、コミック本『ヘルプマン』、ご存知ですか?」と。
色平先生は、長野の佐久病院関連の医師で現在は、南相木村診療所所長です。10数年前(たぶん)に柳原病院(健和会)に研修にこられたときからのおつきあいです。私が昨年11月にフィリピンに行く際にもたいへんお世話になりました。色平先生は、詳しくは存じ上げませんが、アジアについて非常に詳しく、知り合いもナミの数ではないようです。どうしてそういうことを知っているの? どうしてそこにも友達がいるの? と。色平先生は、いつも新たな世界・未知への世界につないでくれます。
コミック本『ヘルプマン!』もそうです。知ってはいましたが、手に取ったことはありませんでしたが、読んでみました。
たかが「漫画」、されど「マンガ」
漫画は私にとっては「触れてはいけないもの」と思い込んで50歳を過ぎました。誰が私にそう教えたのかわからないのですが、「よくないもの」と。線での描写で平面的に見せられ、文字から想像する力がなくなるとか・・・。私の子どもたちにも、家では「漫画」と「ファミコン」は固く禁止していました。
ところが、いつごろからか覚えていませんが、気がついたら3人の子どもの部屋が漫画本だらけなのです! よくも母に隠れてこんなに・・・。お小遣いもお年玉もみんな漫画本に変わってしまったよう。しかし、息子たちは私にいいます。「お母さん、『ブラックジャック』シリーズを読んでごらん。お母さんが知っている知識かもしれないけど、これ専門家から見て正しいの?」「『三国志』素晴らしいよ。ちょっとでいいから、トイレにおいておくから眺めてみて」「おかん、このご馳走作ってみてよ。この『おいしんぼ』の」と・・・。
子どものお母さんたちの集まりの席での話。「子どもたちは、マンガで必要な知識を得ているみたいよ」「そうなのよ。いろんなことをよく知っているので聞いてみると、マンガで・・・」「常識や作法などもマンガで学んでいるっていうの」「お互いにすごい頻度で貸し借りしているんだって」
そうか。そういえば、『ブラックジャック』は読み始めたらあっという間にシリーズ全部を読んだことがあった・・・。中々いい内容だった。すてたもんじゃないか・・・。子どもたちの巣立ちで、家の押入れに置き去りにされた1000冊以上の『マンガ本』。
母「全部、処分するよ。古本屋に持っていくか、バザーに出すか、誰かにもらってもらうか」
子「お願いだから、やめて! 僕の青春の記録だから」「どうしても残しておいて、自分の子どもに読ませたいシリーズがあるから暇になったら選ぶから」
我が子どもたちの心の栄養に貢献してくれているマンガか。見直さなくては・・・。
涙ながらに読んだ『ヘルプマン!』
『ヘルプマン!』はシリーズで9巻まであるらしい。私はその中の3冊を読みました。なかなかよかった! 『ヘルプマン!』という題名に、はじめは何だろうと思いましたが、なるほど「ヘルパー」の「help man」、要するに「介護職」のこと。高校中退の二人の男性が介護職として登場する。認知症で縛られている高齢者をみて憤慨し、全く知識も経験もなく仕事につくことになるが、その桃太郎君が変わっていく。認知症の人も何人も登場する。介護する家族がボロボロになり家族崩壊寸前。悪気はないのに結果的に邪魔者扱い・困った存在として置き去りにしたり・・・。どうしていいかわからない。介護保険のことも知らない。知って利用しようとしてもうまくいかない。
8巻は、「ケアギバー編」ということで、例のEPA(日比経済協定)でフィリピン人の介護職の問題がリアルに描かれている。私もフィリピンの取材を終えたばかりなので興味津々。
現場の私たちから見て、違和感がないどころかよく勉強して深く描かれている。心に染み入るように。書いている人の眼差しがあたたかく、悪人がでてこない。というか、介護を受ける人間も介護する人間も、家族もみんな変わっていく。そのとおり。みんな変わっていくし、変わらなければならない。国民みんなが偏見をなくし、介護職の社会的な地位を上げなければならない。もちろん、給与も労働条件も。広く一般市民の皆さんに介護の仕事や介護そのもののことを理解してもらうためのとてもいい「マンガ」だと思う。
国会で「介護労働者の人材確保に関する特別措置法案」が論議されています。先日のNHKスペシャルは、『認知症の人と医療・医師』がテーマでした。介護問題は、業界内の問題ではなく、国民みんなの不安・感心事。知り・理解しあうために、さまざまな媒体が必要。「マンガ君」がんばれ! 色平先生、ありがとう。また別な世界を!
<追伸>日本でいう「介護職」の呼び名については、一度論議したいです。アメリカや他の国で使う「ケアギバー(care giver)」は私はどうしてもいいとは思わないのです。
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コミックでは、『どんぐりの家~それから~』もなかなかなものです。出版社に拍手!
宮崎さんにとってテレビも平面的なものですか?
映画は違いますよね?
テレビの『鞍馬天狗』を観ていて、ふと『とんま天狗』を思い出しました。
とんとんとんまの天狗さん♪と、思い出し思い出し歌っていると、「姓はオロナイン、名は軟膏」のフレーズが…。
大塚製薬もやりますねぇ。子ども心にしっかりと刷り込んでくれて。
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確かに1000冊位あるかもしれないすね。
けどほとんど三男のだよ。彼のが一番多くて
一番知的かも[絵文字:v-290]
ドクターKも昔から読んでました。どうか捨てずに
お願いします。
「care giver」て呼ぶんだね[絵文字:v-11]
意味は分かるがなんだかしっくりこないね。
わかこさんも好きな漫画できたら教えてください。