仕送り卒業
仕送り卒業 3月5日分
先日、三男から電話をもらった。「おかん、大学卒業できたよ。今日正式に発表があった。これまでどうもありがとう!」と。4月から社会人となる息子だ。これで、仕送りがほぼ卒業・・・。「ほぼ」と書いたのは、次男がまだ大学院生で夏に卒業する。といっても、現在フランスの大学院に留学中で、フランスはありがたいことに学費は無料で寮のお金も格安なので、ほとんど仕送りなしで学んでいる。だから気持ちとしては、これで「卒業」。
丈夫な体作りが親の使命
“子どもたちが、大学を卒業するまではがんばろう”と、暗黙の自分の親の目標としてきた。子どもが出来たときに夫の母にこういわれました。「和加子さん、あなたが働き続けるのは反対しません。がんばっていい仕事をしてください。だけど、それを理由に子どもたちに、さびしい思いをさせるとか、粗末な食事を食べさせるとか、そういうことはダメです。あなたの給料を全部使っても、子どもたちによくしてくださいね」と。
そのことを心に受け止め、がんばってきた。食事は材料にこだわり、忙しいながらも無農薬の野菜を定期的に送っていただき、肉類は抗生物質を使わず自由動き回れるところで育ったものを、また魚は・・・と、いろいろな方々の力添えで気をつけてきた。一時期は冷凍庫が2個あった。私が出来ることは「私から生まれた人間に、丈夫な体を作る努力すること」だと思ったからだ。おかげさんでかどうかわからないが、今のところきわめて健康に育っている。
日常はせわしなく過ぎていくが、非日常をたっぷりと豊かに過ごそうと、休日はほとんどお弁当を持って出かける日々だった。振り返ってどこにそんな体力があったのだろうかと思ってしまう。
欲張りな私なので、仕事も子育ても、目一杯、がむしゃらにがんばってきたような気がする。それはこちら側の気持ちと動きだが、子どもたちにとってどうだったのかはわからない・・・。
あっというまに・・・
あっというまに時は過ぎ、仕送りから卒業だ。なんともいえない感情だ。どの親もこんな気持ちだったのだろうか。これからが、もっと時間が経つのを早く感じ、あっというまに・・・。
一つの区切りを体験しているように思う。