全国行脚 連載中
全国行脚・連載中 2月25日分
親しい友人の川越博美さんと二人で、昨年9月から全国行脚中です。そのいきさつは、川越さんが雑誌にこう書いています。
「訪問看護ステーションには相変らず、調査や研究ためのさまざまな調査票が舞い込んでいると聞きます。しかし調査や研究結果だけでは分からない現場での感覚があるはずです。それを大切にして現場から新しい発想をしてみたいと思ったのです。
丁度、私たち二人は、いわば「失業」していて、現場を訪ね歩く時間が与えられていました。今このときに現場を歩くという仕事は、訪問看護ステーション創設期を歩んできた私たち二人に与えられた天からの贈り物かもしれません。宮崎和加子は、2007年5月、全ての職を辞して、ナースの挑戦として、区長選にチャレンジしました。優勢が伝えられていたのですが、政治の世界は分からないもので、結果は落選ということになりました。今は、看護介護政策研究所の所長として活躍しながら、介護・看護の視点でこれからの在宅ケアを模索しています。川越博美は、大病をし、1年半の療養生活を経て社会復帰をしたばかりです。大学教授の職を辞し、訪問看護師さんたちの研修の支援をしています」
川越さんと私は、16年前からのつきあい。年齢も性格も好みもかなり違うんですが何だか気が合って家族ぐるみの付き合いをさせていただいています。私が区長に立候補することに反対した数少ない一人です。それなのに選挙の決起集会に病弱の身で出席し壇上から応援演説をしてくださったのでした。
川越博美さんは、在宅ホスピス協会会長も務める日本の中の「ホスピスケア」「緩和ケア」「在宅ケア」の第一人者の一人です。訪問看護ステーションの制度創設期に新宿区に訪問看護ステーションを立ち上げ、現場の仕事をしながら制度をよくする動きをいっしょにやってきました。彼女は、その後聖路加看護大学教授になり、厚生労働省のたくさんの研究事業・さまざまな委員会等の委員を務め、現場を大事にしながら力強い発信をしてきた人です。
じっくりと全国行脚中
昨年9月から、1ヶ月に一度、現場訪問をさせてもらっています。欲張りな行脚で、泊り込みで2日かがりです。概ね、各都道府県の訪問看護ステーションの団体の主催で、たくさんの参加者が集まってくださいます。そこで、まず、『訪問看護 来た道 行く道』というテーマで一人1時間ずつ講演。その後、参加者の皆さんと突っ込んだ話をする懇談会です(現場の最近の実態を忌憚なく聞かせていただいています)。これが時に医師会の先生も参加してくださって夜中まで続くことも少なくありません。
続いて、ご縁があった訪問看護ステーションの訪問看護師に同行訪問です。自慢したいようなケース、どう支援したらいいかわからず困りきっているケース、「こういうケース見たことないでしょう」といわんばかりの対処困難ケース、相談したいケースなどを同行させてもらっています。驚くことばかりです。首を傾げることも多いです。データや雑誌などではわからない現場の感触・風・雰囲気が感じ取ることができ、また現場の本人たちも自覚していない問題も発見できます。
私たちも思ったことを歯に絹を着せずアドバイスさせていただいています。そしてそれを『訪問看護と介護』(医学書院)という雑誌に連載しはじめました。順次、このホームページに転載していきますので、どうぞ! まずは、第1回目の北海道編の分を載せました。次は、長崎、福岡、群馬、山梨、埼玉、愛媛、大阪、福島、岐阜・・・と続いていきます。
すごく勉強になります。全国のみなさんの素敵な顔に出会えます。全国で、要介護で暮らしているみなさんの方言でのお話が聞けます。ありがとうございます。
私は、その『現場』の声・実態を政策に結びつけるよう提案などを行っていきたいと思っています。
人の命はいつ尽きるかわからない。ましてや病気を持つと余計にそんなふうに思うので、「川越と宮崎のペア講演は、もう二度と聞けないかもしれない」などといいながら、冗談と笑い、歌いっぱいの行脚です。
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昔、近所の鉄道事故で幼児が片足切断しました。
その子の成長とともに義足の大きさも変わっていきましたが、小学校の運動会や中学校の体育祭のかけっこには、ゴール近くを伴走するおばあちゃんの姿が必ずありました。
月日が流れ、その子も結婚し、いまでは幸せに暮らしています。
おばあちゃんは認知症のため、線路に近づくこともたびたびです。
介護にあたるお嫁さんはヘトヘトに疲れています。