山ごもり
山ごもり 7月15日分
1日何回「暑い!!」ということか・・・。地球上のあちこちが焼け付いているようです。自然災害も多く、この地球がこれからどうなっていくのか。みなさん心配しているのはないでしょうか。とにかく目の前の人や周囲の人間たちと助け合い励ましあいながら日々過ごしましょう。
そんな中、私は先日“山ごもり”をしました。原稿や報告書やレジュメなど膨大な仕事がたまってしまい、何もないところに1人で一時避難したのです。
そこは、テレビもラジオも新聞もない。インターネットもつながらない。喋る相手もいない。周囲に誰もいない一軒家。「熊が出た」とチラシが貼ってあったところ。
ほどほどの食糧と若干のアルコールを買い込んで、くもの巣だらけの家に入った・・・。聞こえてくるのは、近くにある小川のせせらぎの音とたくさんの鳥の鳴き声と風に揺られて木々の葉っぱがささやく音だけ。
やらなければならないことを、畳の上いっぱいに一つずつ並べ、優先順位を決めて取り掛かる。一つ終わるとお風呂に入る。2面がガラス張りで森の中での入浴。頭をリセットして次の仕事に。
はかどること、はかどること! 朝方5時くらいから動き始め、夜8時ごろになるとさすがに頭が疲れてくる。気晴らしする手段がない。ニュースもドラマもない。眠くもない。さて何をすればいいだろうかとふと考える。アルコールもおいしくない。何をしようか・・・ 何をしようか・・・ なかなか見つからない。
寒くてお風呂に入り毛布を出して温まって布団に入りいろいろ考えていた。東京から電話があり、猛暑で灼熱だと。「ええっ、私は毛布に包まっているのに・・・」
つくづく思った。私たちはテレビ・ラジオ・新聞・インターネットと様々な情報の中で生きているんだなあと。だけどその情報は全部必要なのだろうか。大事なことを情報にかき回されて失っていないだろうか。忘れてはいないだろうか。情報に追われてはいないだろうか。
私は最近つくづく思う。情報はたくさんいらない。私にとって必要な大事な情報が少しあればそれでいいのではないだろうか。と。
“何もない”ことの心地よさと、自然体の自分が風や自然の音やこもれびに響き合うのを感じて、これからの自分の生き方を空想していた豊かな時間だった。