新疆ウイグル
新疆(しんきょう)ウイグル 10月5日分
どういうわけか、私は日本だけではなく世界中の人・国・動きに目がいきます。最近『新疆ウイグル』についてお聞きする機会がありました。聞いてビックリ!! ショック!!
7・5ウルムチ事件
新疆ウイグルという地球上の自治地区を知っている人はそう多くはなかったと思います。それが今年7月マスコミ・テレビで報道されたのをみてはじめて知ったのではないでしょうか。私は、ちょっとだけ知ってはいました。それはチベットと同様中国であるようなないような「自治地区」ということ。一度だけ「新疆ウイグル料理」のレストランで食事をしたことがあります。(新宿にあったその店はもうないそうです)
「7月5日、新疆ウイグルの中心都市であるウルムチで事件が起きました。中国当局の発表では、武器を手にしたウイグル人が『暴動』を起こし、商店や車両に火をつけたという。中国政府は、「暴動」は在外のウイグル組織である世界ウイグル会議がインターネットを通じて扇動した、計画的かつ組織的な犯罪であると主張している。しかし、現地と外部との情報のやり取りが厳密に監視されている中で、どのようにして外部の組織が1万人を越える「暴動」を計画し組織化できるだろうか。・・・・・」日本ウイグル協会の文章より
2009年6月26日に広東省の玩具工場で多数の漢人従業員がウイグル人従業員を襲撃した。中国政府の発表は、数十人の負傷者が出、2名のウイグル人が死亡したと。しかし、世界ウイグル会議が得た情報では200人のウイグル人が6000人の漢人の襲撃を受け多数の死者を出したといわれる。その原因の説明を求めてウルムチでデモが起きたというもののようです。事実がなにかが???
「新疆ウイグル」とは
新疆ウイグルとは、中国に属している「自治区」です。隣接している国・地域はチベット自治区・キルギスタン・カザフスタン・ロシア・インド・モンゴル・アフガニスタン・・・です。漢民族が多い中国にあって、イスラム教徒で、デュルク系民族、音楽と踊りが大好き。私たちがイメージする中国人とちょっと違う。「東トルキスタン」とも呼ばれています。歴史のさまざまに複雑な事情で、中国の国の中に入っている。人口もあいまい。
私が驚き・怒りを覚えるのが、ウイグル人がことごとく酷い差別をされ、虐殺されてきたということなのです。それが過去ではなく、『今』なんです!!
ウイグルで「核実験」!!
中国では、新疆ウイグル自治区(東トルキスタン)の楼蘭付近で核実験を行い、周辺地域住民に甚大な健康被害と環境汚染とがもたらされています。32年間でのべ46回、総爆発出力20メガトン(広島原爆の約1250発分)。負傷者が100万人、死者が19万人とも。これまであまり明らかにされていないが、「日本は最初の被爆国です。しかし、唯一の被爆国でも、最大の被爆国でもありません」という状況。
50万人のウイグルの女性が本土に
ウイグルで高校や大学を卒業しても95%は仕事がない。仕事は中国本土からきた人たちに回っていく。
中国は、一人っ子政策をおこなってきた。その結果どうなっているかというと、結婚適齢期の人口の男女比のバランスが悪いのだそうだ。男性がかなり多い。なぜか? 男女差別から男子を妊娠するまで中絶を繰り返すというのだ!・・。 それで女性が少ないために、仕事を紹介するからとウイグルから15歳から25歳の若い女性を50万人も本土に連れて行っているという・・・。
世界ウイグル会議 http://www.uyghurcongress.org
東トルキスタン民族運動を統一させるために世界各国にあるウイグル人組織によって結成された、国際社会で唯一合法の最高指導機関です。総裁のラビア・カーデイルは中国では有名なウイグル人実業家でしたが、弾圧されるウイグル人の人権改善を訴えたために1998年中国政府に逮捕され、アメリカ政府と人権団体の働きかけで2005年に釈放、アメリカに亡命しました。人権活動家として2006年以降ノーベル平和賞の受賞候補にノミネートされており、ウイグル人からは「ウイグルの母」と呼ばれている。
日本ウイグル協会 http://uyghur-j.org
在日ウイグル人と日本人支援者によって2008年6月に設立された団体。
今、まさに今、地球上で起きていること!
私は、申し訳けありませんがこのウイグル問題について詳しく正確に把握し紹介する力を持ち合わせてはいません。よくわからないことが多いんです。日本ウイグル協会の方から詳しいお話を聞き、胸がカッカしてきました。歴史上の差別(奴隷のように、家畜のように人間が人間を扱う、民族が違うからと虐殺するなど)について、見たり聞いたりして哀しい思いをしてきました。また、病気や障害によって今でも差別されている現実にも出会います。
でも、民族が違うからと、今、まさに起きていてマスコミにも載らないことがなんと多いのか! と本当に怒り・無力感・哀れを感じるのです。
できることはほとんどないのかもしれませんが、少なくともきちんと「見ていこう」「知ろう」「伝えよう」「話そう」「考えよう」とは思うのです。気がつかないうちに、自分の周りにもおこっているし、意識しないで自分も差別する側になっているかもしれない・・・。