景気と介護
景気と介護 2014年6月15日分
景気がよくなってきているという報道が耳に入る。景気が良くなると私は「困ったなあ」と思ってしまう。なぜかといえば、これまでの経験では“景気が良くなると介護人材不足に拍車がかかる”からである。
「本当に日本の国全体が景気が良くなってきているのだろうか?」と半分疑問に思いながらも、その傾向があることが身近にも感じるし、危機感も強くなる。
介護の専門学校の入学希望者が激減
聞くところによると、介護専門学校の入学志願者が激減し、学校存続の危機に陥っているところがあるという。介護という仕事が、職業を選ぶ際の第一選択にはどうしてもならず、不景気で仕事がないときには何とか従事する人がいるが、景気が良くなり、他の仕事に就ける機会があるとそちらを選んでしまう傾向がある。
介護職の就職応募者が激減
学生も集まらないが、当然就職希望者が減る。それよりもこれまで介護業界で働いていた方が、他の仕事の方が給料がよくなると転職してしまうことが少なくない。介護の仕事が大好きなのに、“給与が安くて昇給もあまり期待できないとやむなく転職・・・。
そこで、外国人労働者という声が
“日本人がやらないのなら、外国から来てもらおう”という声が上がる。2008年からEPA(経済連携協定)でインドネシアと続いて2009年からはフィリピン、そして今年からベトナムから介護福祉士候補者が来日しているが、安倍政権では新たに別な方法での来日をごり押ししようとしている。これまでも何度も検討課題に挙がったが、今回はどうなることやら・・・。 (次回につづく)