熱い思いで複合型サービスを 

熱い思いで複合型サービスを          6月25日分

2月15日のブログに複合型サービスのことを書きました。新設されたこのサービスの制度の詳しくはそちらをご覧ください。
あれからいろいろな場でこのサービスについて紹介したり議論したりしてきました。それでこのサービスについての周囲(事業者など)の受け止め方が少しわかってきました。

複合型サービスを取り組む事業者
 つい先日、『医療・介護政策と複合型サービス事業化セミナー』というセミナーがあり、厚生労働省の方や在宅医療・ケアを熱心に町づくりまで実施しようとしている医師や小規模多機能居宅介護の全国組織の代表の方などといっしょに討論しました。私は、複合型サービスを取り組む訪問看護ステーションについての報告でした。
 その中で、全国小規模多機能型居宅介護連絡協議会会長の川原秀夫氏の報告の中に、この事業に取り組む可能性のある事業者の状況ということがありました。
 
① 小規模多機能居宅介護事業から複合型サービスへ移行
現在、小規模多機能事業を行っている事業者は、看護師を2.5人(常勤換算)
配置すれば、報酬の高い複合型サービスを実施できるのでそれを検討しているところはいくつもあるだろう。しかし、ネックは、看護師確保。集まっても病欠や産休、あるいは退職になった場合にすぐに補充できない可能性がある。事業の継続が難しい。
② 介護事業法人が開設する場合
デイサービスや訪問介護事業など介護関連民間企業も立ち上げを検討しているところはあるが、ネックは夜勤者確保と看護師確保であろうと。ハードルは高いのではないか。
③ 病院・有床診療所
今回の改定で、病院の空きベッドや有床診療所が開設できるが、すぐにはあまり開設しないのではないか。平成27年の療養病床の転換の時期などに開設するところがあるのではないか。
④ 療養通所介護を実施している事業者が移行(これは私が加えたもの)
  現在、療養通所介護を実施しているのは、全国で70箇所あまり。医療ニースの高い方のデイサービスを行ってきたし、看護師主体で実施しているので移行するところは出てくるだろう。しかし、夜勤体制を組むことがネックになるようだ。
⑤ 訪問看護ステーションが開設する場合
  一番やりやすいだろう。ただ、デイサービスや介護職との共働をあまりしてする機会がなく慣れていないので、その辺の努力は必要だろう。

この複合型サービスは、医療ニーズの高い要介護者が病院や施設ではなく、住み慣れた地域で最期まで、なじみの関係の職員(介護職・看護職)が通い・泊まり・訪問と臨機応変に支援しようというものです。
 
 私は、訪問看護を広く国民に知っていただくこと、推進する役割を持っている。全国の訪問看護ステーションの看護師たち、あるいは多くの看護師たちが主体的に熱意をこめてこの事業に取り組むことを国民から求められているのだなあとつくづく思う。開設しようかと考えている方、何でもいいのでどうぞ連絡ください。できるかぎりの応援をしたいと思っています。