複合型サービスの普及を

複合型サービスの普及を                2014年9月15日分

 秋は講演依頼が多く、全国各地に出かけています。先日伺ったのは、関西の某自治体。これからの地域包括ケア時代にどうしても訪問看護ステーションの推進が必要だとして、自治体がそのための予算をとってくれているという。現地の訪問看護師に講演のテーマと講師のリクエストを聞き、その実施を同一自治体にある大学(看護学部がある)に依頼してその費用を自治体(市)が負担するという。これまでになかった動きである。
そういえば、看護大学主催、保健所主催で近隣の訪問看護ステーションの看護師向けの研修会・交流会を企画してくれるところが増えてきたようだ。(私への講師依頼元が最近変化しつつある)

知らなかった・・・と
 最近の講演の中では、『複合型サービス』の制度の説明と実際の例、それに効果などをお話しさせていただいている。これは医療ニーズが高い人でも地域で暮らし続けられ、そして地域で安心して死んでいけるとても素晴らしいサービスだと思うから。開設・運営の鍵は、優秀な看護師の存在。頭数だけ看護師をそろえてもうまくいかない。医療ニーズにきちんと対応でき、在宅ターミナルケアを実施できる看護師の存在が鍵。病棟経験が長くてもうまくいかない可能性が高い。
 訪問看護師たちが中心となって開設したところは、素晴らしい成果をたくさん挙げている。
 そのようなことをお話すると、受講者である訪問看護師たちが「ええ、そういうものができたんですか」「どうしたらそういうものを作ることができるんですか」「お金はいくらくらいで開設できるものなのですか」「詳しく書いてある本などはあるんですか」と質問攻めとなる。

「複合型サービス事業所開設のご案内」を
こちらとしては、何度も「開設支援セミナー」を実施しているつもりだが、まだまだ、まだまだ周知度は低いようだ。成書もほとんどない。では、どうやって開設するのか。
それで開設のための情報と実践例や効果などを盛り込んだ『本』作成については検討している。今、出版しようと計画したが、来年4月の介護報酬改定でたぶん変更点があると思うので、それ以降出版できるようにしたいと思っている。
今現在であれば、一番詳しく解説しているのが、「複合型サービス事業所開設のご案内~いつもの暮らしを最期まで支えるために~」日本看護協会発行の小冊子である。興味ある方は、日本看護協会のホームページからダウンロードできるとのこと。ぜひ、活用して開設してください!