転落
転落 9月15日分
失敗談を語るのはみっともないのですが、みなさんも注意していただきたいので書きます。ちょうど染五郎さんが舞台から3m転落したというニュースが流れた頃、実は私も転落事故を起こして歩行困難で四苦八苦していたのです。ただ、私は50cmの段差ですが・・・。
講演中舞台から
その日は朝から夕方まで5時間の講演というか講義の日でした。大きなスクリーンに写真などを写して舞台の端のほうで元気に話をしていました。じっとして講演すればいいのに、それができず歩き回ってジェスチャーつきでお話していたら、靴のかかとが舞台から外れたのです。バランスを失って“どうしよう”と思って床に着地しようとしたら、そこにモノがあったので“危ない!”と思ったのですが、時すでに遅し。思い切り床に転落し痛くて動けない状態でした。半身の肩・肘・膝を打ち出血していました。頭も打ったのですが意識はOK。(そのうち慢性硬膜下血腫で倒れるかも・・・)一番の損傷は、足首。靴が壊れ痛くて立てない・歩けないのです。
しかし、使命を果たさなければ・・・
しかし、多数の聴講者がいるのにすっぽかすわけにはいかない。何でもなかったように振舞って、再び壇上に立ち、片足で立って講演を続けました。話すのに夢中になると痛みも忘れてとにかく夕方まで続けることができ、無事に役割を果たすことができました。
翌日は、足首が腫れてほとんど歩けない状況で東京に戻り、病院に向かったのでした。骨折はなく、打撲・捻挫ですみました。
なのに、ゆっくり休むことができず、その日の夜には足を引きずって対談(観客あり)に出かけこれも何とか無事終了。
この経験からの教訓
① 加齢に伴う身体能力・知的能力低下を認めること
「注意が散漫になる」「できていたことができなくなる」「身体に俊敏に動かなくなる」のは確かなこと。過信は禁物。
② いつどこで事故にあうかわからない
もしかしたら、打ち所が悪かったら大怪我、命の保障もありません。いつ事故に遭うか、いつ事件に巻き込まれるかわかりません。もしもの時の準備は、もうはじめなければならない。というか常にしておくと安心だなあと改めて思いました。
③身体能力維持・向上の試みを
その後の回復は比較的早く、普段の生活ができるようになりました。ほっとしたのですが、ある友人がこういいました。「それは、常日頃、あなたは体力維持に努力しているから回復が早いのよ。そうでないとそう簡単に回復しないよ」と。
そうかもしれません。私は、体力維持・体の柔軟性の確保・姿勢の保持・筋力アップなどための努力を大したことではないのですがそれなりに努力はしているのです。そのことが少しでも効果があったのかもしれません。
「年だから・・・」とか「忙しいから・・・」とかあきらめないで、“好奇心旺盛にチャレンジし続ける”ことは、大事なことのような気がします。