EPA 在留期間1年延長に

EPA 在留期間1年延長に   1月15日分
 
 1月19日の日経新聞報道をご覧になりましたか? EPAで来日しているインドネシア人看護師候補者(91名)に対して、今年の国家試験が不合格でも在留期間を1年延長するということが決まりました。「ガルーダ・サポーターズ」としてこの間要望してきた内容が一部実現したといえるでしょう。
詳細は、まだ分かりませんが、ガルーダ・サポーターズとしての要望は、「候補者と受け入れ病院等の両者が在留を望んだ場合」としていますので、若干の心配はあります。それは、国家試験が不合格でも日本に残り再度国家試験に挑戦したいと思っている候補者にとっては朗報です。ただ、国家試験合格をあきらめ“もう帰国したい”と考えていた候補者やもう受け入れ延長は不要と考えている受け入れ病院等にとっては???の状態だと思います。
 しかし、根本的な方策の変更にはなってはいなく、新聞報道にあるように『内閣府や外務省、厚生労働省などの副大臣で構成する「人の移動に関する検討グループ」』での検討がとても重要です。ここにきちんとこれまでの状況を踏まえてきちんと提案していくことが求められているのだと思います。
 どうぞ皆さんもパブコメ等で意見を述べていきましょう。
 「ガルーダ・サポーターズ」を設立し約2年活動をしてきて、少しでも何かに役立っているという感触ありです。

新聞報道より抜粋
 政府は18日、経済連携協定(EPA)に基づいてインドネシアから初めて受け入れた看護師の候補者91人の在留期間を1年間延長する方針を固めた。国家試験の受験機会を増やすとともに2011 年度から始める日本語研修を受講できるようにする。国家試験の合格はこれまでフィリピンも合わせて3人の低水準にとどまっており、人材面での「開国」が進まない現状に対応する。
 近く内閣府や外務省、厚生労働省などの副大臣で構成する「人の移動に関する検討グループ」を開き、決定する見通し。関係省庁がパブリックコメント(国民からの意見)を募集したうえで告示する。期間延長になれば対象者は12年8月まで在留でき、今年2月の試験が不合格でも来年2月に再受験できる。
 日本はこれまでEPA締結国のインドネシアとフィリピンから看護師と介護福祉士の候補者約1100人を受け入れた。在留期間は看護師が3年、介護福祉士が4年。その後も働くにはいずれも日本の国家試験に合格しなければならない。10年2月の看護師試験で、両国の合格者は全体の約1%にすぎない。
 政府は合格率の上昇に向け、第1陣として08年8月に来日したインドネシア人候補者の在留延長に踏み切る。厚労省による研修中の学習支援が 09年度に始まるなど来日当初の学習支援体制は不十分だったためだ。08年8月にインドネシアから来日した介護福祉士の候補者と、09年中に来日したインドネシアとフィリピンの看護師候補者の在留延長も検討する。
 候補者の日本語教育も11年度から強化する。現在の研修は主に来日後の半年間だが、来日前にも半年間実施する。両国に25人程度の日本語講師を送る計画で、それぞれ最大200人の利用を見込む。現在、候補者の日本語能力は「大半が日本語能力試験3級に満たない」(外務省幹部)が、全員を3級以上のレベルに引き上げることを目指す。